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きつねこぱん

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2023年 05月 27日

パンにまつわるエトセトラVol.198 きつねこ文庫…その②

先月から始まった「きつねこ文庫」はキツネやネコ、パンやお菓子、時には全然関係ない本を紹介していきます。
おすすめの本や紹介したい本があったら教えてくださいね。

Guri and Guraーthe giant egg Rieko Nakagawa (著), Yuriko Omura (イラスト)/福音館書店
図書館に行って海外のミステリーを探している時、ふと外国の絵本のコーナーがあることに気が付きました。いろいろな国の言語で書かれた本の中に、日本でおなじみの絵本の英語版もあって、『ぐりとぐら』を借りてきました。1991年に出版された表紙には今出されているものとは違って山脇(大村)百合子さんの文字で『The Giant Egg』と書かれています。
昨年逝去された山脇さんの優しい絵と文字。英語でどんな風に訳されているんだろうと日本語版と並べて子どもと読むのもいいですね。
山脇さんが描いた原画の多くは宮城県美術館に収蔵、展示されているそうです。

『四捨五入殺人事件』井上ひさし(著)/新潮社
こちらも宮城にゆかりのある井上ひさしさんの珍しいミステリー作品。
テレビドラマ化した際、出演した自分が犯人なのを途中まで知らずに演技していたと大竹まことさんがラジオで話されていて興味が湧きました。
変わったタイトルですが読んでみるとなぜ四捨五入なのか...まさしく失われた30年の発端となった時代の日本の農業政策や社会問題を織り交ぜた作品で納得でした。
作中に鳴子や鬼首などに似た地名が出てきて、テレビドラマでは実際に鳴子でロケが行われたそうです。社会派ミステリーでしたが最後はなぜか穏やかで、ラジオで聴いたエピソードも合わせた謎解きで笑わせてもらいました。

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by kitsunekopan | 2023-05-27 08:44 | 通信 | Comments(0)


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